こんなにも素晴らしい、美しい帯を織ることができるのは、紫紘さんしかないのではないでしょうか。
「鵜飼」と銘打たれた意匠は、夏の風物詩、鵜飼の古式姿を今に留めて見せてくれます。
鵜飼は神武天皇の頃にその租が見られ、律令の頃より1300年以上続けられてきた、皇室と所縁深い漁法で、「鵜匠」は現在も御料鵜飼として活躍をされています。
鮎に舌鼓を打ったのは、源頼朝、織田信長、徳川家康という早々たる武将たち。
鵜飼は全国に継承されていますが、この図はお腹の部分に橋の欄干が見えますので、京都・宇治に残る鵜飼かと思われます。
紫紘さんの紗袋は、濡れ緯(ぬれぬき)と言って、糸を湿らせながら織ることにより、打ち込みのしっかりしたしなやかな織生地となります。
汗をかく季節に、へたることのない地組織が、夏の着姿を涼しく保ってくれます。
西陣織の名門、「紫紘」。
源氏物語絵巻を西陣織で表現するという途方も無い仕事をライフワークとされ、素晴らしい帯の数々を残された故・山口伊太郎氏が創設した言わずと知れた名門の織匠。
山口伊太郎氏は、70歳から105歳でご逝去されるまで、国宝・源氏物語絵巻を西陣織で創作し、37年の歳月をかけて全4巻を製作されたことで有名です。
西陣織の芸術性、創造性を極限まで高めた人物として、西陣ではその名を知らぬ人はおりません。
紫紘さんの帯のファンの方もたくさんいらっしゃる事と存じます。
伊太郎氏が突き詰めた表現を、確実に、着実に受け継ぎながら、日々現代の意匠を取り入れ新しい創作を続ける紫紘さんの帯。
「あぁ、ええ仕事っていうんはこういう事なんや。」と腑に落ちる、引き算の図案と選び抜かれた糸の配色。
それを身に纏う喜びを是非感じて頂きたいと思います。
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【 ご着用シーン 】
夏の茶会、単衣の時期の伝統芸術の発表会、鑑賞会等でお召しください。
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【伝統色のパーソナルカラー、秋、秋好中宮】
こちらの帯はソフトトーンが映えるオータムさんにお勧めです。
同じく、ニュアンスカラーがお似合いのサマーさんにも着こなして頂けます。
袋帯 | 紫紘 紗 鵜飼
- 素材 正絹
- 幅 8寸2分仕上がり基準
- 季節 夏単衣
- TPO 礼装に