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京都北区の趣きある町屋の一角に佇む小さな花屋「みたて」。

自然そのままの美しい草花や花木が並ぶ店内は、まるで野山をそっくり運んできたよう。

 

日本人の美意識が生み出した文化や感覚を大切にしながら、植物で表現できる新しい価値観を伝える「みたて」のお正月飾りを通じて、職人の手仕事や日本の伝統的な風景を1冊の本にしました。

みたてがつくる「祈りのかたち」。

時間や自然、信仰に対する日本人独特の感性をこの1冊から感じていただけたらうれしく思います。

 

200mm × 270mm 140 pages

softcover, offset printing

1st Edition of 1000

Publication : 1st 2018.12.26, 2nd 2023.12.1

 

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クリエイティブプロダクション discovery go代表・フォトグラファーの須藤和也さんが切り取った、みたてさんのお正月飾り。

 

正月を迎える、ということは誰にとっても特別なことですが、新しき年を迎えるために万葉の時代では皇后よりコウヤボウキをガラス玉で飾った「玉箒」が臣下に贈られました。

これは古代中国の風習で、正月にその年の豊饒を願い皇帝が「辛鍬」で田を耕し、皇后が蚕室を掃くという儀式が奈良時代に日本に伝わったものです。

 

初春の 初子の今日の 玉箒 手に取るからに 揺らく玉の緒(大伴家持)

 

シャラシャラと振る度に美しい音色を響かせる玉箒。魂が震えるようだ。

この玉のように御魂安かれ、玉の緒(命)長けれと願うー。

 

みたてさんでは、コウヤボウキに紅白の餅をつけて室礼とされています。

普段からsalon & gallery 虹霓の店内装花をはじめ、身近に飾る花をお願いしている為よくみたてさんに伺うので、お正月が近づくとスタッフさん総出でお飾りを制作されている風景を眺めるのも、もう8年目になりました。

今年もみたてさんの掛け蓬莱でお正月を迎えられるのがありがたいことです。

 

京きもの蓮佳の、植物染友禅古法と染織のはじまりを辿るプロジェクト「採花譜」の撮影を担っていただいている須藤さん。

須藤さんがライフワークとして取り組んでおられる、清水寺の祈りの四季を写した作品(Instagram)からも感じられる、伝統文化の深み、職人として生きる人々の手を撮り、伝統を残し伝えていくという姿勢。こうして写真集として眺めると、一貫したその世界観が立ち上がってきます。

 

みたての西山隼人さんと須藤和也さんの審美眼が重なり、美の世界に浸る事のできる一冊です。

書籍 | 『みたての正月』

¥4,000価格
  • 送料税込550円

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