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草津市原産・オオボウシの花を搾り和紙に浸みこませた青花紙。

水で消える性質を活かして、江戸時代から京友禅の下絵に使われてきました。

 

夏の早朝に咲き、昼過ぎには萎んでしまう花を摘み、炎天下和紙に繰り返し刷毛で花液を浸みこませていく作業の過酷さから「地獄花」と呼ばれる程でしたが、古くから風邪の喉薬やリウマチの浴湯料に利用され、優れた薬効があります。

現代では大阪薬科大学による研究で、血糖値の上昇を緩やかにし、老化を防ぐ効能を持つ成分が発見されました。

 

青花の瑞々しさを、京友禅の素描技法で表現しました。

 

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【 近江上布とは 】

 

江戸時代に経緯大麻で績まれ生産された「 高宮布 」。

 

高宮とは、中山道の宿場町「 高宮宿 」のことを差します。

江戸時代、徳川四天王の井伊家(彦根藩)の守護を受け、高宮宿周辺の愛荘町や犬上郡エリアで生産された麻布は、近江商人によって日本全国に行商され、一大産地となりました。

伊藤忠や丸紅の創業者・伊藤忠兵衛によると、一日で数万反を発送する程の生産量を誇っていたそうです。

 

中でも最も細い糸で績まれた麻布は「 白高宮布 」と呼ばれ、井伊家の橘紋が反物に押されて品質保証となりました。

豊臣秀吉が母大政所の延命を祈願したという「 多賀大社 」や、八代将軍・吉宗の節句に献上され、「 細美なる布 」と賛辞を受けています。

 

こうして彦根藩のブランディングと、近江商人による流通力で、中山道を東西に駆け抜けた近江上布でしたが、戦後原材料の大麻の入手が困難になったことや、着物の需要減少により、今では絵図には残るものの制作方法がわからない「 幻の布 」と呼ばれています。

 

こちらの生地は、古式の伝統技術を保存継承されていらっしゃる、「 近江上布伝統産業会館 」( @omijofu )さん作の高機で織られた布を使用しています。

 

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【 使用植物染料(刺繍糸) 】

 

江戸時代の文献に、澄んだ黄色を出す最上の刈安は、伊吹山産とあります。

伊吹山は古生代ペルム期(約二億九千万年前)に発生した白い石灰岩で覆われた土壌で、織田信長が開いたと伝説の残る薬草園に、今でも二百種を超える薬草が栽培されています。

その伊吹山産の刈安を、色を失うとされる穂が出る前に刈り取り、良質な水で知られる針江地区で春分の日に採取した水で刺繍糸を染めました。

 

黄:伊吹刈安(水:針江)

 

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※仕立て上がりにてご提案の商品です。

寸法は、総丈9尺8寸、腹4寸3分、幅8寸2分です。

 

※植物染料を使用しておりますので、直射日光に当てずに保管してください。

お手入れの際は弊社にて承ります。

 

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【 ご着用シーン 】

 

お出かけ、観劇に。

 

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【 伝統色のパーソナルカラー、春、玉鬘 】

 

こちらは、彩度の高い色の映えるスプリングさんや、麻布が似合うオータムさんにお勧めです。

【 採花譜|花染衣 】染帯 | 近江上布 生成地 青花

¥350,000価格
: 生成
    • 素材  経糸:ラミー、緯糸:手績み大麻糸
    • 季節  夏単衣
    • TPO 観劇、お出かけ、月釜に
  • 購入を検討してくださっている方も、写真だけでは質感や実際の色がわからずご不安に思われていらっしゃると思います。

     

    もし蓮佳アトリエにご来訪頂くか、展示会及び出張先にご足労頂ける方、及び関西圏(愛知から兵庫まで)ご在住でご自宅訪問可の方は、実際の品をご確認頂けるまで、一週間の期間でお取り置きをさせて頂きます。

     

    直接確認が難しい方は、商品代金を一旦お振込み頂けましたらご自宅まで未仕立ての状態でお届けさせて頂きます。

    お手元で確認して頂き、イメージと違いましたら往復の送料・梱包手数料(一律1,100円)、カード決済の場合は決済手数料を差し引いた金額を返金させて頂きます。

    お気に召して頂けた場合は送料・手数料共に弊社で負担の上、お仕立てにかからせて頂きます。

     

    ご相談・お問い合わせはこちらまでお願い致します。

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