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本阿弥光悦作の重要文化財・「花唐草文螺鈿経箱」を本歌に、夏単衣の時期に使いやすい付下の意匠といたしました。

経箱を彩るのは架空の花唐草ですが、唐草の伸びやかな美しさ、繊細な重なりを持って蔓が広がりを持つ空間構成は、他に類を見ない完成度です。

その経箱にインスピレーションを受け、平面として奥行を演出するために引染によるぼかしを入れ、友禅は花は塗りきり、蔓ばぼかしにして変化をつけ、螺鈿をイメージして銀糸と羽衣糸で刺繍をあしらいました。

 

染帯を合わせて夏のご挨拶に、袋帯を合わせてお茶会に、と色々と帯でシーンの格を調整していただけるバランスにしております。

 

本阿弥光悦は、刀剣の鑑定や研磨に従事する家柄に生まれ、安土桃山時代から江戸期にかけて活躍した芸術家で、漆芸や書、陶芸、出版と多彩な才能を持ち、琳派の祖とされます。

本阿弥家は日蓮宗に帰依しており、後に徳川家康から鷹峯の地を拝領した際、多くの芸術に携わる職人集団と移り住み、芸術と寂光土を体現する「光悦村」を築きました。

 

法華経の中には「薬草喩品」という教えがあり、大地に様々に生育する草木を衆生とし、そこに平等にあまねく降り注ぐ慈雨を仏の心と説きます。

夏の時期は鎮魂の祈りを込めた式典や茶事も多い物です。

着物は華やかですが、装いに込めた心は閑ですので、着る人の知性を引き立ててくれることでしょう。

 

 

夏単衣のご相談で一番多いのが、「夏物はあまり着用頻度が高くないので、季節が出過ぎない柄で、長く使えるものを探しています」というお声です。

蓮佳では、そのようなお客様のお声にお応えして、6月~9月までご着用頂ける生地を数種類ご用意しております。

こちらは、そのお勧め生地の中で最も着用時期の長い「かぎろひ」の生地をご紹介します。

 

昔は単衣といえば絽縮緬や楊柳縮緬をお勧めすることが多かったですが、温暖化の影響で、もう5月から30度を超える日も多くなりました。

こちらの生地は、薄手で涼やかに織られていながら透け過ぎず、かつ絽目でないということで、単衣から夏までの4カ月お使い頂けます。

 

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【 ご着用シーン 】

 

パーティー、お茶会、お出かけ等にお召しください。

 

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【 伝統色のパーソナルカラー:夏、花散里 】

 

こちらは伝統色のパーソナルカラー、サマーさんに最も映える、赤味を除いた淡い黄色で仕上げました。

正確にはセカンドがスプリングの、淡く彩度高めのトーンが映える方に最適となるよう、配色しております。

付下|かぎろひ 黄地ぼかし 光悦唐草

¥460,000価格
: 黄色
    • 素材  正絹
    • 季節  夏単衣
    • お仕立て納期  ご注文受付から約1カ月~一カ月半(ご着用日が決まっている方はご相談ください)

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