ふわりと、一人の天使が聖夜に舞い降りる・・・。
印象的な図案は、日本画家・畠中光享氏による絵画が本歌となっています。
畠中光享氏は、インドから日本にいたる仏教の展開に造詣が深く、インドの細密画や染織品のコレクターとしても知られます。
歴史的な作品の研究を通じてテーマを見出し、絵画制作をもって絵の本質と生き方を考えることを制作の信条とされています。
哲学的で静謐な人物描写が特徴的ですが、この天使も慈愛に満ちた眼、気品溢れる姿をしていて、素晴らしい作品です。
その世界観を紫紘さんは西陣で「900」と呼ばれる目の細かい機で織り上げておられます。
地組織自体が上質な羽二重になっており、天使から舞う散華が、雪のように静かに降り注ぐ。
祈りと護りを感じる美しい帯。
クリスマスやクラシックコンサート、海外旅行での装いに素敵です。
西陣織の名門、「紫紘」。
源氏物語絵巻を西陣織で表現するという途方も無い仕事をライフワークとされ、素晴らしい帯の数々を残された故・山口伊太郎氏が創設した言わずと知れた名門の織匠。
西陣織の芸術性、創造性を極限まで高めた人物として、西陣ではその名を知らぬ人はおりません。
紫紘さんの帯のファンの方もたくさんいらっしゃる事でしょう。
伊太郎氏が突き詰めた表現を、確実に、着実に受け継ぎながら、日々現代の意匠を取り入れ新しい創作を続ける紫紘さんの帯。
「あぁ、ええ仕事っていうんはこういう事なんや。」と腑に落ちる、引き算の図案と選び抜かれた糸の配色。
それを身に纏う喜びを是非感じて頂きたいと思います。
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【 ご着用シーン 】
パーティー、クラシックコンサート等に。
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【 伝統色のパーソナルカラー、秋、秋好中宮 】
深みのある臙脂地は、オータムさんに最も合います。
袋帯 | 紫紘 散華
- 素材 正絹
- 幅 8寸2分仕上がり基準
- 季節 袷
- TPO 礼装に