日時・場所
2024年7月05日 18:30 – 20:00 JST
salon & gallery 虹霓, 日本、〒603-8165 京都府京都市北区紫野西御所田町34−2
イベントについて
【 大人の文化講座・読書会|荷葉日 】開催のお知らせ
七夕が近づき、各所で星に願いを込めて短冊が飾られています。
我がためと 織女の そのやどに 織る白栲は 織りてけむかも(柿本人麻呂)
染織を生業とし、また出版部門を立ち上げた弊社でも、棚機津女に諸芸の上達を願う「乞巧奠」の儀式は欠かせない節句行事の一つです。
さて、そんな七夕に因んで、伝統文化の分野でご活躍されている素敵な職人さんや著者、編集者、版元の方々をお招きし、お話しを聞かせていただく【 大人の文化講座・読書会|荷葉日 】を企画致しました。
これはコロナ前に京友禅のお話し会として、職人さんをお招きし、不定期で開催していたイベントです。
着物と、着物にまつわる文化工芸を発信する場である「salon & gallery 虹霓」の開店に伴い、京友禅だけでなく、伝統文化・伝統工芸・伝統芸能の世界でご活躍の方々に、一冊の「本」を中心にご自身のお仕事や、その世界観のお話しをお聞きする文化講座として、装い新たに再開します。
記念すべき第一回のゲストは、書籍『茶室の花』の編集を務められた
株式会社 ケイエスティープロダクション
代表取締役 時岡 伸行 様
をお迎えし、お話しをお聞きします。
時岡さんは大手出版社を独立後、平成21年に書籍編集の会社を創業され、以来8冊の書籍を刊行し、60冊以上の書籍編集を手掛けられて今に至ります。
京都市をはじめ、公共機関の広報誌、各種団体のイベント用チラシ・パンフレットや研究大会の要項など、様々な印刷物のデザインも手掛けられています。
書籍『茶室の花』と、はじめにある美術館のミュージアムギャラリーで出逢ったとき、現代の写真が多く掲載された本でなく、一つ一つが手描きで 描かれた花や花入のイラストに心惹かれました。
実に見事に対象の特徴をとらえたその筆跡は、写真よりかえってわかりやすく感じたほどです。
後々、それが河原書店さんから刊行されている『茶道雑誌』に、昭和40年代という戦後を通して連載されていた、明治生まれで即中斎家元宗匠より乱飾りの相伝を受けた「林利左」宗匠という茶人の御跡なるものと知り、当時の資料をよく復活刊行してくださったものだと感嘆しました。
時岡さんは、林家に残された資料を紐解き、一つ一つの手描きの資料をスキャンし、現代仮名に読みやすく修正するという膨大な時間と手間暇をかけてこの本を編集されました。
茶花の指南書は多々ありますが、手順や結果は掲載されていても、どういう心構えでお客様を迎えるか、どのような花養いをするべきか、その口伝が書かれた本は希少です。
林宗匠から、時を越えてお稽古を受けているような気持にさせてくれる本書籍の、編集の工夫と仕事を通して至った思いを、様々に語っていただくご縁です。
ご参加いただけます方は、HPのイベント案内よりお申込みくださいませ。
開催直前のご案内となってしまいましたが、有縁の皆様と夏の夜のひと時を、京菓子と共にご一緒させていただけますと幸いです。
とき:7月5日(金) 18:30開始(開場は15分前)
場所:salon & gallery 虹霓 参加費:3000円(京菓子のおもてなし付)
課題図書:『茶室の花』
※ご参加申し込みと共に、『茶室の花』のご購入希望の方はお申しつけください。
定員に達し次第募集を締め切らせていただきます。
暑中でございますので、どうぞお楽な装いでお越しください。